雇用保険も、比較的身近な保険であり、その恩恵にあずかったという方も多いのではないでしょうか。また、他の社労士試験の科目と比べて、それほど重なる部分も多くはありません。ただし、雇用保険法は、数字を覚えなければならない部分が多く、多くの受験生がここで躓いているのではないでしょうか。「ひえーっ! 数字なんか見たくない」っていう人は、この数字の壁をどうにかして乗り越える必要があります。そんなときは、なるべく楽をした覚え方を見つけ出しましょう。
例えば、届出について。
雇用保険法に規定されている届出は「10日以内」が原則です。したがって、まずは「10日以内」で覚えてしまって、「雇用保険被保険者資格取得届」は「翌月10日」、「雇用保険被保険者氏名変更届」は「速やかに」と、例外だけを別にインプットします。これで届出の期限については記憶終了です。(これは健康保険法や厚生年金保険法の届出等にも使えますから、自分なりに考えてみてください)
次に、雇用保険法を学習するコツは、雇用保険法の中にある保険給付について、横断的に、セットで覚えてしまうことです。
例えば、「就職促進手当」について、「就業手当」と「再就職手当(就業促進定着手当)」と「常用就職支度手当」を横断的に書きだした表を自分なりに作ってみます。どの給付がどのような要件を必要として、どの程度支給されるのか? 横断的に見ると、初めから整理されていますから、とても覚えやすくなります。
例えば、「特例一時金」と「高年齢求職者給付金」をセットで覚えます。「移転費」と「広域求職活動費」をセットで覚えます。「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」をセットで覚えます。「育児休業給付金」と「介護休業給付金」をセットで覚えます。
あとは、セットで覚えた保険給付の違いを整理していけば、記憶するのに時間を短縮することができます。
社労士試験にとって、横断学習は必須です。
「あれ、この保険給付、似たものを見たことがあるぞ」
「あっ、これはさっきのあれと似たような制度だ」
そう言うものを見つけたら、とにかく見比べる。その上で、横に並べて書き出してみると、記憶もできるし、後々頭の中がこんがらがったときに整理もしやすいと思います。