独学で社労士試験に挑む方は、どのような学習をすればよいのか。
この質問に関して、ボクは、独学の方に対しても、独学でない方に対しても、同じ回答をすることにしています。
それは、ボクが社労士試験を受ける際に行った実際の学習方法で、一発で、しかも5カ月で、ボク程度の人が、合格できた方法なので、みなさんにも有効だと思います。
ボクの場合、社労士に関連する業務(人事・総務)を行っていたわけではなかったので、とりあえず、どのような科目があって、これから先、どのような内容のことを学習していくのか、テキストを何度も丸読みしました。こうやって社労士試験の大概を頭に入れようと思ったからです。
次に、テキストの「労働基準法」を読んで、問題集の「労働基準法」の問題だけをやる。「労働安全衛生法」を読んで、問題集の「労働安全衛生法」をやる……。これを5.6回繰り返しました。このとき間違えた問題の頭に、「レ」を入れておきました。これをやっているうちに、だんだん頭に記憶が定着していくんですね。気がつけば、テキストの内容が、かなり頭に入っていました。
その後、「レ」がたくさんついているところを重点的に考察してみました。
そして、気がつきました。
「あれ? 記憶がぐちゃぐちゃになってる!」
例えば、労働者災害補償保険法の遺族補償年金には転給の制度がありますが、厚生年金保険法の遺族厚生年金には転給の制度などありません。ところが、「遺族厚生年金は前順位者が失権したときには、次順位者が受給権を得る」みたいな問題を間違えていたんです。つまり、Aの法律の内容とBの法律の内容が交差してしまっていたんです。例えれば、机の引き出しの中に、鉛筆とコーヒーカップとパンツと靴下とスニーカーがぐしゃぐしゃに入っている感じ。
その後、横断学習をはじめて、テキストを一気に全部読んで、問題集も一気にやるという学習を繰り返しました。こうしてなんとか頭の中の整理がついた気がします。
あとは普段から、赤いシートのついた選択式の問題集を持ち歩き、移動の電車の中などで見るようにしていました。試験までの5カ月間は、ちょっとした時間であっても、すべて社労士試験のために費やしていた気がします。ちょっとした空き時間も、図書館や喫茶店や自習室などを使って学習に充てる心構えが大切ではないでしょうか。(あっ、昨年仕事で利用したのですが、最近街中で見かける自習室っていいですね。静かだし、快適だし、落ち着いて学習ができます。)
社労士の学習をはじめたばかりのみなさんは、テキストを読むことだけでもかなり時間が掛かると思うかもしれませんが、何度も読んでいるうちに、テキストを読むスピードも速くなってきます。だから、安心してテキストを読みまくってください。とにかく、テキストを読むことが学習の基本です。