「国民年金に入っても、毎月生活できるだけのお金がもらえるでなし、無駄なような気がするんですよね」
これって世間でよく聞かれる会話です。
では、本当に損なのか、実際に計算してしまいましょう。
国民年金の保険料は、現在16,410円ですね。
これを20歳から60歳までの480箇月支払うわけですから、
16,410円 × 480箇月 =7,876,800円
わーお! 40年間で、800万円近く支払う計算になります。
一方、国民年金の支給額ですが、
1年間に「78万900円に改定率を乗じて得た額」です。
平成31年の改定率は「0.999」。
とりあえず、改定率を「1」として計算してみると、
787万6800円 ÷ 78万900円 ≒ 10
つまり、支給が始まって10年生きたら元が取れるという計算になります。
老齢基礎年金の支給開始年齢は65歳ですから、75歳まで生きたらチャラですね。
老齢基礎年金の支給開始を60歳に繰り上げると、3割減ですから、
78万900円 × 0.7 ≒ 54万6600円
787万6800円 ÷ 54万6600円 ≒ 14.41
つまり、支給が始まって14.4年生きたら元が取れるという計算になります。
繰上支給年齢を60歳として計算し、そこから14.4年ですから、74歳半まで生きたら元が取れるということですね。
では、最後に繰り下げはどうでしょう。
老齢基礎年金の支給開始を70歳に繰り下げると、42%アップですから、
78万900円 × 1.42 ≒ 110万8800円
787万6800円 ÷ 110万8800円 ≒ 7.1
つまり、支給が始まって7.1年生きたら元が取れるという計算になります。
繰下支給年齢を70歳として計算し、そこから7.1年ですから、77歳ちょっと生きたら元が取れるということです。