ボクが社労士になって3年目くらいですから、今から12年ほど前でしょうか。偶然あるパーティーでフリーの編集の方とテーブルが一緒になりました。
お互いに名刺を渡して、お酒を飲んでいたんですが、突然、
「文章は書けますか?」
と声を掛けられました。
もともとボクは小説も書くので、
「はい、得意ですよ」
と答え、そこから12年ほど、毎月労務管理系の連載をしていました。
労働基準法のこと、パワハラやセクハラのこと、働き方改革のこと、労使トラブルのこと……。思い起こすといろいろなことを書いてきたものです。ネタがなくて困ったこともありました。
残念なことに、その連載が終わってしまいます。
12年間ため込んだファイルを見て、「はあ」と大きなため息が出ました。
ひとつの仕事が終わるってさみしいですね。
開業してからたくさんのクライアントと出会い、そして別れました。
クライアントと別れがあるたびに、あんなこともあった、こんなこともあったと、いろいろ思い出して感慨にふけります。
年を取ると、どうも感慨にふけることが多くなります。
だけど、不思議なことに、誰かと別れると、必ずすぐに誰かと出会います。
ということは、すぐにまた誰かとの出会いがあるはずです。
新しいクライアント、新しい担当者、新しい友人……、
その方と、もし一緒に何かをすることがあったら、相手にとって心地よい存在でありたいと思っています。
それを考えると、社労士講座の生徒さんたちとも、毎年新しく知り合っています。4月から7月までの4か月間、講師として皆さんの応援をさせてもらっているだけでも幸せなことなのに、毎年合格してくれる方がいる。
喜びを分かち合える人がいて、その人と笑顔で別れることができるなんて、本当に最高だと思います。
これから先、どのような出会いが待っているか、心の底から楽しみです。